アメリカの薬
これまで高熱が出た時の薬しか医者でも救急でも教わったことがない。日本では2歳前でも咳や鼻水のシロップを処方してもらったのに。
友達に聞くと2歳から飲める咳止めを教えてくれた。親切に送ってくれた画像を見せて説明しながら探すが、咳止めはほとんど4歳からのばかり。なかなか見つからない。
いつも薬はここで買えばいいと思っていたところにない。近くでどこに薬を売ってるスーパーがあったか考えながら車を走らせる。
今まで散々自分ひとりで異国でいろんなハプニングを乗り越えてきたが、今、子供がいて子供のこととなるとこれまでとは全然違った不安と心細さを感じる。
自分が好きでやってきた自分自身のことなら自分で責任を負えばいい。でも、私の不甲斐なさでもし子供に何かあったらと思うと、いたたまれない。
旦那さんがいる時は、ドクターに行くのも薬を探しに行くのも私の出る幕はなく、任せてしまう。
だからこうして自分でどうにかしなくてはならない時に、力のなさを感じる。
でも日本にしかないものもある。特に日本人である私にとって。
親や姉妹がいる安心感。自分の口でなんでも聞けて理解できる言葉。